« 大人の生徒に、「弾きたい曲」を弾かせると退会? | トップページ | テキスト、完成!! »

2014年5月30日 (金)

ピアノの先生は、医者になったつもりで

ず~~~っと考えていました。

大人の生徒さんに、「弾きたい曲」を弾かせてよいのか、いけないのか?

 

自分なりに、こうすることに決めました。

●「弾きたい曲」の難易度が低い場合……弾かせる。

弾けた喜びから、もっと別の曲も弾いてみたいと思うはず。

 

●生徒さんの実力より、難易度が高い「憧れの曲」の場合……これが問題。

かなり背伸びして、やっと弾けても、燃え尽き症候群となりやすい。

このような場合は……

 

(1)ありのままを、生徒に伝える。

・この曲を綺麗に弾くには、このようなテクニックが必要。

・そのテクニックが身についてから弾けば、素敵な演奏に……(実演A)。

・でも、まだテクニックがついていない今、弾くと、こんな演奏になりやすい(実演B)。

・そのテクニックがつく期間は、個人差や練習量にもよるけれど、平均○年くらい。

易しく編曲した楽譜だと、原曲とは少し感じが違うけれど、丁寧に弾けば素敵に……(実演C)。

 

(2)その上で、本人に選択して頂く。

選択肢は……

 たとえ完成度が低くてもいいから、原曲で弾きたい。

 相応のテクニックが身についた○年後に、原曲を、高い完成度で弾きたい。

 易しい編曲でもいいので、、この曲を弾きたい。

 その他

 

何番を選ぶかは、生徒さんの自由。

余命1の宣告を受けている人なら

……「①完成度が低くてもいいから、今!」と答えるかもしれない。

・まだ若い人なら

……「②テクニックのついた○年後、素敵に弾きたい」と思うかも……。

・「今は『③編曲』を選んで、力がついたら『②原曲』を」と言う人もいるかもしれない。

 

(3)本人の選択に、先生は従う

 

 

医師は、いくつかの治療法の長所やリスクをきちんと説明をし、

患者は納得して治療法を選択し、最終的には患者の選択に従う。

 

ピアノ教師も、それぞれの長所短所をきちんと説明して、

生徒さんは納得して演奏曲を選択し、ピアノ教師はその結果に従う。

 

医療でよく聞く「インフォームド・コンセント」を調べると、こう書いてありました。

 

インフォームド・コンセント: informed consent):「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。


♪↓をポロンと押してね♪
ブログ村
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 

« 大人の生徒に、「弾きたい曲」を弾かせると退会? | トップページ | テキスト、完成!! »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。