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2016年6月14日 (火)

「仕事」と「趣味」の境目にいるピアノ教師たち 

 

某大学音楽学部の「キャリア教育」の授業でゲスト講師を……とのお話を頂きました。とても光栄で有難いことです。

今、学生さんに何を語り、どうアドバイスしたらよいのか、慎重に考えたいと思います。

  

趣味と「仕事の大きな違いは、報酬の有無でしょう。 

 

好きだから、無報酬で(お金を払ってする「趣味

好きなことをして、薄謝を頂いてしまうレベルの「趣味」 

好きなことを、食べてはいけない低額の報酬でする「仕事」 

好きなことを、食べていける高額の報酬でする「仕事

⑤特に好きではないけれど、食べるために報酬が目的でする「仕事」  

 

 

理想は、④「好きなことを仕事にして、食べていける」です。

 

⑤「好きではない仕事を、食べるためにする」や、

①「好きな趣味を、お金を払って楽しむ」

は、とても解りやすいです。

 

よく解らないのが……「②薄謝を頂く趣味」と「③低額の仕事」との違いです。

  

自分は、②と③のどちらでしょう?

ピアノ指導の収入だけで食べていけるかというと、残念ながら……。 

むしろ多少赤字でも、「良い指導」のためなら損得抜きでやってしまうところがあります。

じゃあ、②薄謝を頂いている趣味?

 

でも、「プロ意識」のようなものは強い方だと思います。

じゃあ、③仕事をしているけど、低収入の人?

うーん、自分でもよく解りません。

 

しかし、これでは若い学生さんは困ってしまいますね。

 

もちろん、「好きな音楽を仕事にして、十分な報酬」を得ている人もいます。

でも、割合で言ったら

・生活費は「他の仕事」で得ている音楽家、

・夫の収入で生活が成り立っているピアノ教師

など(2)(3)の境界にいるような先生が多いのかもしれません。

 

現実は現実としてきちんと伝えた上で、ではどうすればよいか?

……そのあたりを、しっかり伝えたいと思います。

 

・あくまで「ピアノ」の仕事をして、足りない分は「バイト」で補う。

・若い今は「ピアノ」で頑張り、30になったら夢をあきらめ「就職」。

・食べていくために「就職」し、「ピアノ」は趣味ボランティアで。

今は「就職」して経済力・人間力を高め、何年後かに「ピアノ」教室

・その他……

 

音大卒の就職に関して、就職課の職員が書いたベストセラー本はあるので、 

私は、現場のピアノ教師の目線で生の声を伝えてこようと思います。



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