余力を残しておかないと、生徒は辞める? -8-
(「完」でしたが、もう少しおまけが)
3歳から習っていた先生のことで、不思議なことがあります。
その厳しい先生に「中学2年から」習った生徒は、音大に進み、世界で著名になりました。
ところが、「幼児期から」高校3年までその先生に習い、コンクールで何度も全国入賞した生徒が、音大に進まないのです。最後で普通大学を選ぶのです。
自分は、全国4位は取れても、決して1位は取れない。と、限界が見えてしまうのでしょうか?
幼少期から音楽一色の人生だと、もっと別の道も知りたくなるのでしょうか?
「自分は、まだまだ成長できる!」という気持ちこそモチベーションになるので、
あまり早期に全力を出し切らず、余力を残しておいた方がいいのでしょうか。
難しいものです。。。
このことは、上級者に限った話でなく、シニアの生徒さんにも言えます。
どうしても弾きたいと、実力以上の難曲に挑戦。
毎日、膨大な時間をかけ、能力の限界ギリギリまで頑張って、制覇した。
ところが……、その1曲で「燃え尽き症候群」になって、辞めてしまった。という話を、ある先生から伺ったことがあります。
余力も重要のようです。
<マージン理論>
能力に対する負荷との割合をマージンと言い、高齢になるほどマージンを安定化することが重要。というマクラスキー(老年教育学者)の理論。
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