世の中から必要とされるレッスン、研究は……
世の中から必要とされる研究、世の中の役に立つ研究というのは、いくつもの領域にまたがっているもので、一つの領域のみで考えていてもあまり役に立ちません。
私の研究テーマ「シニアのピアノ教育」も、様々な領域から考える必要がありました。
「音楽教育」や「生涯学習」で修論を書き、教育、心理、福祉、医療など、ヒトを対象に学際的に研究するヒューマンケア科学という専攻で学位を。
審査の先生方3人は、教育、医学、高齢者ケアがご専門だったので、様々な観点からアドバイス頂き、博論の質を高めて頂くことが出来て本当によかったです。
そして、そのようなより実践的な研究というのは、すぐに執筆依頼を頂いたり、色々な地域で指導法講座をさせて頂いたり、研究結果をすぐ社会に還元できて、恵まれていました。
ただ、私はどの領域の専門家か? というと、「音楽教育」「音楽療法」「高齢者ケア」……どの領域からも、ちょっと違うと思われるため所属できず、研究から遠ざかっていました。
先日、ある学会から突然、学会誌の査読員をお願いできるかというメール。
研究から離れているし、英語の学会誌だし、断ろう!
と思った時、自分が論文投稿した時の苦労を思い出した。
「シニアのピアノ学習と健康効果」などという変わったテーマの論文、引き受けてくださる査読員が見つからないのか、結果を頂くまでやたら時間がかかって、閉口したことを。
シニア音楽研究のお手伝いができれば嬉しいし、
第一、そのようなテーマの論文が書かれる可能性は、きわめて低い。
と予想して、「音楽教育と健康効果」に関する論文のみという条件で、お引き受けしました。
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