2019年1月31日 (木)

「ピアノを、心から楽しめる」のは、先生よりも生徒さんの気が……

 

「あれ、ティベルギアンですか?」

 

「趣味で楽しむピアノレッスン 1巻」の『かっこう』のレッスン終了後、

シニア生徒さんの1人が、教室のカレンダーに近づいていらっしゃいました。

 

Calender_2

これは、大手楽器店から頂いたカレンダーで、

毎月、世界的な演奏者の写真が載っています。

 

生徒さん:「あ、やっぱり!

彼、すごく上手なんです~☆

 

彼のコンサートを聴いて感動したことがあるご様子。

「2月のチケットも持っていて、また聴きにいくんです~♪」

と、目を輝かせておっしゃいました。

 

実は、教えている私の方は、まだ彼の演奏を生で聴いていません。

ピアノのコンサートというと、つい「お勉強のごとく」聴いてしまい、

あまり「楽しむ」という感じではない傾向。(子ども時代の「地獄レッスン」の弊害)

 

『趣味で楽しむピアノレッスン 第1巻』のシニア生徒さんの方が、良い演奏を心から楽しみ、頻繁に聴いていらっしゃったのですね。

 

自分は弾かないけれど、「すごく耳が肥えている」方って、いらっしゃるものです。 

 

ああ、このような方たちに、私はピアノを教えていたんだ……

と、改めて身の引き締まる思いがしました。

 

 

2019年1月24日 (木)

「自主練」をしている生徒さん達   

 

連弾:『パッヘルベルのカノン』(趣味で楽しむピアノレッスン-レパートリーp.46

を練習している5名グループがあります。

 

この日は全員が、前回に比べて、ずっと弾けるようになっていてビックリ!

あまりの違いように……聞いてみました

 私:「もしかして……皆さんで練習されました?」

 

生徒さん:「はい (^-^)

 

近くの公民館の音楽室を、自分たちで予約して、

レッスン日以外にも集まって、

連弾の練習をされていたのです。

えらい☆

 

子どもに教えていた時は、このようなことは絶対にありませんでした。

シニア生徒さんは、やっぱり素晴らしい☆ 

 

自分で「習いたい!」と思って、勇気を出して、

自分で電話かけてきただけあります。

 

シニア生徒さんに教えるのが、ますます好きになってしまった先生でした♪

Flower

2018年12月23日 (日)

66歳以上の生徒に教えている先生へ ~生徒さんの交流機会を持ちませんか?

 
6月6日(シニアピアノの日)に、
ピアノを楽しむシニアの方たちで、
教室の垣根を超えて、
演奏や交流をする会を持ちたいと思います。
 
ピアノに挑戦しているシニアの方でしたら、どなたでも参加OK!
 
シニア指導されている先生で、
生徒さんを連れていらっしゃれそうな先生は、
お声がけ頂ければ幸いです。
 
 
「趣味で楽しむピアノ交流会」
参加者募集
 
参加資格:趣味でピアノを楽しむおおむね66歳以上の方
 
:   2019年6月6日 10:30~ (終了後にランチ)
 
会場:  ノバ 小ホール(TX線 つくば駅から徒歩3分)
 
参加費: 3,000円 (ランチ代は別途)
   
後援:   つくば市教育委員会・つくばみらい市社会福祉協議会
            つくばみらい市教育委員会・つくば市社会福祉協議会 
 
協力:   ヤマハミュージックエンターテインメントホールディングス
 
演奏曲: 『趣味で楽しむピアノ・レッスン』シリーズの中の1曲
       (当日、緊張で弾けない場合は、自己紹介だけでもOK)
 
参加申込み:次の5点を、下記まで。 (申込締切:来年2/28)
 
①生徒さんのお名前、②生年月日、③ご住所、④連絡先(TELまたはMail)、⑤演奏曲
申込み・問合せ先
          090-4342-2723(浅井)
          090-4929-6246(飛田トビタ
     piano60piano60@gmail.com(元吉)
 
定員: 30名(応募多数の場合は、年齢順とさせて頂きます。)
Koryu_2_2 (N先生が作ってくださいました♪)
要項のPDF・PDF
 
生徒さんも、先生も、ご一緒に楽しいひとときを♪
  
 

2018年12月15日 (土)

生徒さんに、年賀状を出していい? 出さない方がいい?……悩むピアノ教師

 
子ども生徒に教えていた頃、年賀状が届くのは、
親に言われて書いたと思われる子だけでした。
 
ところがシニア生徒さんに教えるようになったら、
ほとんどの方が下さいました。
 
元旦に何通も届き、急いでプリンターで印刷して、ひと言添えて返信。
三日にもまた届いたので急いで……、
四日にもまた……。
 
ああ、この年代は、きちんと年賀状を書く習慣をお持ちの年代なんだ……
 
そう思った私は、翌年、
自分から先に、年内のうちに全員に出しました。
それ以降、そのような毎年。
 
ところが最近、少し様子が変わってきた気が…。
 
「キャッ、先生から年賀状が来ちゃった! 返事、書かなきゃ!」
と、あわててハガキを買いに文房具店に行き、返信したような雰囲気も……。
 
そこで試しに、その年に入会した人には、こちらから出さないでみると、
案の定、年賀状は来ませんでした。
 
ああ、世の中、年賀状離れの傾向なんだ……。
 
メール世代だから? と思いきや、こんな新聞記事。
 
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高齢、手間、感謝添えて、年賀状の「終了宣言」……
なるほどぉ……。
 
 
先生から来てしまったら、きっと書かないわけにいかないでしょう。
だからこそ、シニア生徒さんに、
こちらから年賀状を出してよいものか?
出さない方がよいものか?
 
……そんなことで頭を悩ませている、恥ずかしいピアノ教師なのでした。
 
 
 

2018年12月 2日 (日)

レッスン史上、もっとも立派な「退会のし方」

私のレッスン史上「最も立派な辞め方」をされた生徒さんがいらっしゃったので、ご紹介します。

「検査の結果、陽性だったので、治療に専念するため退会します」
と伝えにいらした、以前に書いた生徒さん(ナガちゃん)です。

その生徒さんは、こうおっしゃいました。

今まで、仲間がいつの間にか退会していて、寂しかった。
だから、自分が退会すること、理由などを、
今度のホームコンサートの時、全員の前できちんと伝えたい。

そこで、11/27第70回ホームコンサートの最後に、
「ナガちゃんから、お話があります。」
と、私は言いました。

ナガちゃんが、立ち上がりました。

ところが、ウウッ……と込み上げてしまい、しばらく声が出ませんでした。

会場は、雰囲気を察して……シーン

でも、気持ちを落ち着かせ、
 ・自分の病気のこと、
 ・転移したこと、
 ・治療に専念したいこと、
 ・本日でピアノを辞めること
などを、きちんとお話しました。

 
ナガちゃんは、いつも「人のために……」と考えている方でした。

3.11東日本大震災の時は、
「先生、曲を作ってきました。被災者を応援したくて……」
と、『がんばれ日本』という曲を持ってきました。

今度は、治療をがんばるナガちゃんを、私達が応援したい! 

……そう思った私は、
『がんばれ日本』の歌詞を、
がんばれナガちゃん』に替えて、楽譜を作りました。
その楽譜を、皆さんにお配りして、全員で大合唱♪

歌い終わると、お仲間からも、
がんばってー!」「がんばれ!」の声援。
目頭をおさえるお仲間も。

ああ、お仲間どうしが強い絆でつながっている……

こんな素敵な退会のシーンを見たのは、初めてです!

シニア生徒さんから、人間としてとても大切なことを学ばせて頂きました。

生の有限性……それは、誰でも同じ。

私も、生徒さんのような立派な人間になりたいものだと、
つくづく思うのでした。

Ganbare

2018年11月21日 (水)

検査の結果が出ました。レッスンは……

 

祈っていた生徒さんが、家にいらっしゃいました。

 

「今日、病院に行って、検査の結果を聞いてきました。

結果は……、

残念ながら陽性。

 

これからは、うううっ……(間)

ピアノも一切の活動も絶って、治療に専念します」

 

私が寂しがると、生徒さんを悲しませてしまう。。。

と思い、私は一生けんめい平静をよそおっていました。

 

 

来月80歳を迎えるそうです。

リタイアした65歳で入会されてから、

15年間という年月、

ずっとレッスンでご一緒できたことを、幸せに思います。

 

来週のホームコンサートが最後となりますが、

ずっと、応援しています。

治療、がんばってください☆




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2018年11月 9日 (金)

作曲家フランシス・レイさん、安らかに……

Img_1476                              

 

白い恋人たち”も、“ある愛の歌”も、

シニア生徒さん達にとても人気があります。

その他にも、“パリのめぐり逢い”も“男と女”“個人教授”も……

……どれも、フランシス・レイさんの作曲だったのですね。

 

クラシック曲がお好きな生徒さん、

唱歌昭和歌謡を弾きたい生徒さんだけでなく、

若いころに流行ったポピュラー曲を弾きたいとおっしゃる方も多いです。

 

ポピュラーの中でも、

フランシス・レイさんの曲が、とりわけ人気が高いのは、

旋律がきれいだったり、音がお洒落だったりするからでしょうか。

 

南仏のニースに住み、素敵な曲をたくさん作って、世界中でコンサートをして、

86歳で亡くなれば、朝日新聞が写真入り記事を載せ、

作曲者は亡くなっても、楽曲はこの世でずっと人々に愛され続ける。

 

……音楽に関わる者としては、憧れるような人生。

 

フランシス・レイさん、どうぞ、安らかに……

2018年10月26日 (金)

シニアの方に教えていると、先生はかしこくなっていく♪

 

「食べるの、手伝ってください。」

と、ご自分で作ったゴーヤをもっていらした生徒さんの話を先日書きましたが、

その他にも、ご自宅の庭に実ったゆずかぼす……

季節の様々なものを、

グループレッスンの時に人数分もっていらして、

お仲間や私に配ってくださることがあります。

 

レッスン前のコミュニケーションタイムでは、

ゴーヤのお料理法、ゆずの美味しい食べ方……

などのお話で花が咲き、知識がいろいろ増えます♪

もちろん私は、試してみます。

 

今週のレッスンでは、

「なぜか今年は、たくさん実ったんです。」

と、メンバー分のを持っていらした生徒さん。

Kaki1

 

「でも、渋いので、シブ抜きを……」

 

無知な私は、

「えっ? シブ抜き? わからない……どうやるのでしょう?」

と伺うと、色々と説明を。

 

レッスン後、さっそく挑戦することに。

 

「シブ抜き」をネット検索すると、たくさん方法が出ていました。

「お風呂につける」とか

「焼酎(35度以上)を刷毛で塗り、ジップロックに……」

「要するに、柿を窒息させると、タンニンが固まり渋くなくなる」のだとか。

 

私は、まず焼酎(35度以上)を買ってきて、

Syochu

柿のヘタをチョンチョンとつけ、ジップロックに入れ……。

 

さあて、2週間後に甘くなっているでしょうか?

楽しみ!

 

シニアレッスンをしていると、

今まで知らなかった知識が増え、

だんだん、かしこくなっていく気がします♪

 

2018年10月16日 (火)

「退職の6つのプロセス」 とピアノレッスン

 

シニアの方がピアノを習う動機の一つに、

退職」があるかもしれません。

 

アメリカの老年学者ロバート・アチェリーによると、

退職前後に「6つのプロセス」があるそうです(『退職の社会学』)。

6つとは……「直前の段階」 「ハネムーンのような段階」 「幻滅する段階」 「再志向する段階」 「安定の段階」 「終結の段階」です。

 

各々を、ピアノ学習に関連させて考えてみます。

 

(1) 直前の段階

40年、がんばって働いてきたのだから、

これからはもう、自分の好きなことだけしていよう♪

好きな本を存分に読み、旅行に行き、

山登り、工作、あ、ピアノもいい。 

やりたかったけれど、時間がなくて出来なかったアレコレを、

思い描いただけで、わくわく♪

 

(2) ハネムーンのような段階

ついに退職!

義務や責任からの解放感 (^-^)

自由時間を手にして、手あたり次第やりたかったことを始める!

今まさに、至福の時

 

(3) 幻滅の段階

有り余る自由と時間を手にできたのに

今ひとつ生活や心の張りがない。

そして、気づく。

「忙しい仕事曜日」があったからこそ、

「日曜が天国」に思えたのだと。

「毎日が日曜」では、有難みも薄れ……。

 

(4) 再志向の段階

負担でない程度の家事やボランティアで、

人の役にも立つ。

趣味も、ピアノ教室に腰をおちつけ、自分のペースで練習。

 

(5) 安定の段階

趣味のピアノが楽しくなってきて、

小さな進歩にも喜びや幸せを感じる。

ボランティア演奏に行き感謝されると、心の張りも。

ピアノで知り合った友だちは、最高♪

 

(6) 終結の段階

体調を崩し、ピアノ教室に通えなくなるが、

ピアノをがんばった日々を思い出すと楽しくなり、心満たされ……。

 

 

……こんな風に、生徒さんの人生と関われたらいいなぁ。。。

というピアノ教師の願望、理想でもあるのですが。

 

シニアの生徒さんにとって、少しでも良い指導ができますように……

Flower

 

 

2018年9月19日 (水)

ピアノ演奏ボランティアを、シニア生徒さんが☆

 

本日、シニア生徒さんたちが、社会福祉協議会後援の地域交流会で、

ピアノ演奏ボランティアをしてきました☆

 

ソロ演奏、合唱の伴奏、ベルの指揮などで、

会場の皆さんと楽しいひととき♪

 

聴きにきてくださった方は、

「ありがとうございました」

「毎年、やってください」

「とても楽しかったです(^^♪)

……など、なんとも暖かいお言葉。

 

喜んで頂けて、本当によかったです。

 

 

先月、行方不明だった2歳児を発見した尾畠春夫さんがニュースになりました。

全国でボランティア活動をしている78歳!

 

素晴らしいなぁ。。。と思って見ていましたが、

でも、シニア生徒さんたちも、

ピアノを一生懸命に練習して、

そして、人のためにボランティアまで……

……すごい☆

 

自分の楽しみのために習い始めたピアノで、

世界がどんどん広がっていくようすを見て、

とても嬉しく思いました♪

 

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前に貼る歌詞は、4倍に拡大して正解!


備忘録

 選曲……今回は自己決定型でしたが、次の機会は相互決定型も……

 最初からソロ曲と伴奏曲の2曲は負担だった方も。1曲弾けるようになり余裕があれば伴奏も。

 「直前の弾き合い会」だけでなく「もう1回前の弾き合い会」でも。

より以前の記事一覧